結論からお伝えします。
モンテッソーリ教育の敏感期とは、「子どもがある能力を伸ばしたがる旬の時期」のことです。何か特定のことに強い興味を持ち、集中して繰り返す行動が特徴です。子どもの「なぜこんなことをするの?」という行動のほとんどは、この敏感期で説明できます。
ある日、私の子どもがティッシュをひたすら箱から抜き続けていました。
一枚、また一枚、また一枚。止めても止めても、また抜く。いろパパは最初「またいたずらしてる」と思っていました。
でもモンテッソーリの「敏感期」を知ってから、見え方がまったく変わりました。あれはいたずらではなかった。「手指を使う運動の敏感期」だったのです。
「止めなければよかった」と、少し後悔しました。
この記事でわかること
- 敏感期とは何か・なぜ大切なのか
- 9つの敏感期と年齢の目安
- 敏感期のサインの見つけ方
- パパにできる関わり方
- よくある質問
敏感期とは何か
敏感期とは、「子どもが生きるために必要な能力を獲得するために、一生に一度しか現れない特別で貴重な時間」です。
敏感期の間、子どもは特に「集中して同じことを繰り返す特徴」があることが指摘されています。
マリア・モンテッソーリはこう言いました。「敏感期を逃すことは、終バスに乗り遅れるようなものだ」と。
この言葉を知ったとき、いろパパは背筋が伸びました。終バスに乗り遅れたら、次のバスはずっと後になってしまう。でも焦る必要はありません。親が子どもを観察し個性を認め、静かに見守れるよう意識して接していくことで、何歳からでも子どもの成長を促すことができます。
9つの敏感期と年齢の目安
敏感期の種類は書籍によって少し異なりますが、主に次の9つになります。
① 運動の敏感期(0歳〜6歳)
0歳〜3歳は全身運動の敏感期、3歳〜6歳はより洗練・調整された運動の敏感期です。運動の敏感期は、生活に必要な運動能力を獲得しようとする時期です。
ティッシュを抜く・引き出しを開け閉めする・ものを投げる。これらはすべて「手や体を思い通りに動かしたい」という敏感期のサインです。
パパにできること 危険でない限り、思う存分やらせてあげましょう。専用のティッシュボックスを用意してあげると喜びます。
② 言語の敏感期(0歳〜6歳)
話しことばの敏感期は、胎児7カ月目からはじまります。お母さんのお腹の中にいるころから音を聞き取っているのですね。0〜3歳ごろの前期は「聞く・話す」、3〜5歳半ごろの後期は「書く・読む」です。
「ねえ、これなあに?」「どうして?」を繰り返すのは、言語の敏感期のサインです。
パパにできること まだ話せない赤ちゃんの頃から「おむつ替えようね〜」「お風呂入ってさっぱりしたね〜」など積極的に話しかけてあげることが大切です。
③ 秩序の敏感期(0歳〜3歳)
モンテッソーリ教育では、2歳ごろにみられるイヤイヤ期も秩序の敏感期で理解することができます。
「いつもと同じじゃないと嫌!」「これはここに置かなきゃいけない!」というこだわりが強くなります。ルーティーンを大切にしてあげましょう。
パパにできること 大人はなるべく「いつもと同じ!」を心がけましょう。急な予定変更はできるだけ避けてあげましょう。
④ 感覚の敏感期(0歳〜6歳)
幼児期はこの感覚器官を使うことによって、それぞれの期間の機能を洗練させることのできる時期です。感覚の敏感期は一生に一度きりの、感覚を素晴らしく洗練させることができる時期なのです。
砂場で泥だらけになる・食べ物の感触を確かめる・においをかぐ。これらはすべて感覚を磨いているサインです。
パパにできること 汚れることを怖がらず、砂場・泥遊び・水遊びをたっぷりさせてあげましょう。
⑤ 小さいものへの敏感期(1歳半〜2歳半頃)
小さな虫・小さな石・細かいゴミ。大人が気づかないような小さなものに夢中になります。床に座ってじっと何かを見つめているときは、この敏感期のサインかもしれません。
パパにできること 「なんでそんなもの見てるの」と言わずに「どこにいるの?一緒に見てみようか」と声をかけましょう。
⑥ 数の敏感期(4歳〜6歳)
「これ何個ある?」「どっちが多い?」と数や量に興味を持ち始める時期です。
パパにできること おやつの数を数える・階段の段数を一緒に数える・買い物でお金の計算を一緒にやってみましょう。
⑦ 書く敏感期(3歳半〜4歳半頃)
文字を書いたり、文字を見て覚えようとします。子供が書きたい時にいつでも描ける環境を用意することが大事です。文字をなぞらせるおもちゃなどもOKです。
パパにできること ホワイトボード・砂場・大きな紙など「書ける環境」をリビングに置いてあげましょう。
⑧ 読む敏感期(4歳半〜5歳半頃)
絵本を繰り返し読みたがる・看板の文字を読もうとする・ひらがなに興味を持ち始める。これらは読む敏感期のサインです。
パパにできること 「今日は保育園で何をした?」「誰とした?」こういった質問をして会話を続けましょう。これが子どもの語彙を増やし、書く敏感期・読む敏感期にもつながっていきます。
⑨ 文化・礼儀作法の敏感期(2歳半〜6歳)
大人がまず挨拶をしたり、ありがとうを言ったりといったお手本を丁寧に毎日見せることが大切です。それも大人に対してだけではありませんよ。自分の親が、子のお友達にどう接するかというのも見ていますからね。
パパにできること パパ自身が率先してあいさつをする姿を見せましょう。子どもはパパの背中を見ています。
敏感期のサインの見つけ方
敏感期を迎えた子どもは次のステップを踏んで、能力を伸ばす傾向があります。
子どもが敏感期に入っているサインはこれです。
| サイン | 意味 |
|---|---|
| 同じことを何度も繰り返す | 何かの敏感期に入っている |
| 止めても止めても同じことをする | 強い敏感期のサイン |
| 特定のものに異常なほど興味を示す | 感覚・言語などの敏感期 |
| 何かに夢中で声をかけても気づかない | 集中現象が起きている |
集中現象とは、適切な環境にあるとき子どもが特定の行動を何度も繰り返すことを言います。例えば集中現象になると、お絵かきをずっとしたり、ティッシュペーパーをずっと抜き取ったり、絵本をずっと読んだりなど集中して物事に取り組むことです。
パパにできる関わり方
興味があることは、好きなだけやらせてあげましょう。親が先回りをしてサポートしたり、間違いを指摘したり、その活動を切り上げるのではなく、取り組める環境を整えて見守ってあげることが重要です。
パパにできることはシンプルです。
- 子どもの行動をよく観察する
- 「いたずら」と決めつけない
- 危険でない限り、思う存分やらせてあげる
- 代わりにできる安全な環境を用意する
- 夢中になっているときは声をかけずに見守る
敏感期と上の子の話
上の子が6歳になった今、振り返ってみると「あれが敏感期だったんだな」と気づくことがいくつもあります。
石や虫を集めることに夢中だったとき・ひらがなをひたすら書いていたとき・数字を数えることが楽しそうだったとき。あの時間が、今の上の子の力につながっているのかもしれないと思います。
下の子には、もう少し意識してそのサインを拾ってあげようと思っています。いろパパも現在進行形で取り組んでいます。
こんな人におすすめの記事です
- 子どもの「なぜこんなことをするの?」という行動に困っているパパ・ママ
- モンテッソーリ教育を家庭でも取り入れたい方
- 子どもの成長をもっと深く理解したい方
よくある質問
Q. 敏感期を逃してしまったらどうなりますか?
6歳以降にも児童期、思春期、青年期といった時期があります。共通して言えることは、親が子どもを観察し個性を認め、静かに見守れるよう意識して接していくことで、何歳からでも子どもの成長を促すことができます。焦らなくて大丈夫ですよ。
Q. モンテッソーリ教室に通わないと敏感期を活かせませんか?
モンテッソーリ教育の園に通えなくても、家で「おうちモンテ」が完璧にできなくても、子どもはみんな自然から課された課題をこなすために感受性が高まる時期があります。この記事を読んだだけで十分なスタートです。
Q. 敏感期にどんなおもちゃを選べばいいですか?
各敏感期に合わせたおもちゃを選ぶと効果的です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
モンテッソーリ教育の9つの敏感期をまとめます。
- 運動の敏感期(0〜6歳)
- 言語の敏感期(0〜6歳)
- 秩序の敏感期(0〜3歳)
- 感覚の敏感期(0〜6歳)
- 小さいものへの敏感期(1歳半〜2歳半)
- 数の敏感期(4〜6歳)
- 書く敏感期(3歳半〜4歳半)
- 読む敏感期(4歳半〜5歳半)
- 文化・礼儀作法の敏感期(2歳半〜6歳)
「いたずら」に見えていた行動が、実は成長のサインだったと気づくだけで、子育ての見え方が変わります。いろパパのティッシュを抜き続けていた下の子も、今思えば立派な「運動の敏感期」でした。


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